東雲神社 



東雲の ほがらほがらと 初桜

内藤 鳴雪


 市指定の天然記念物。東雲桜を謡ったもの。美しい桜と苔むした碑が城山に登る旅人の心を楽しませている。明治26年4月4日、子規庵での作。
 この句碑は鳴雪逝去の前年である大正14年夏に建立したもの。参道の左にある今の「東雲桜」は2代目で、山桜系の花で、ソメイヨシノよりも早く、ヒガンザクラよりも遅く咲く。
 内藤鳴雪は、江戸・三田の松山藩邸で、父・房之助、母八十の長男として生まれる。俳号「鳴雪」は、「世の中のことはなりゆきに任す」という意と本名「素行(なりゆき)」をもじったもの。子規に導かれて45歳から本格的に俳句を始め、これが彼の終生の道となった。鳴雪は少年時代、漢詩を子規の外祖父、大原観山に学び、後に俳句を観山の娘の子、子規に学んだ。そこで、次の句がある。

   詩は祖父に 俳句は孫に 春の風